「文系からSEを目指すって変なのかな?難しいのかな?」なんて思っている人はいませんか?

実は全くそんなことはなく、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が発表した資料によるとエンジニアの30%は文系出身、採用にあたって文理にこだわらない企業は約60%もあるというデータが出ているんです。

※当記事は「文系からSEを目指している人」に向けて書いています。

  • 文系出身者とSEやIT業界・プログラミングの相性はどうなの?
  • エンジニア・IT業界の仕事についてそもそも知らない
  • IT業界への就活・転職において、文系が理系と同じラインに立つにはどうしたらいい?
  • プログラミングの勉強や開発経験はどうやって積めばいい?

上記のような疑問や不安を解決できる記事になっています。文系の学生/文系出身者でIT業界への就職・転職を考えている人はぜひご一読ください!

文系出身でもプログラミングを学ぶことはできる

まず、「プログラミングは理系がやるもの、理系だからできるもの」という概念を捨てましょう。

私たちの誰もが算数や漢字を習ってできるようになったのと同じように、プログラミングだって勉強すれば文系・理系関係なくできるようになるのです。

採用側の企業もそのことを分かっているので、「文系だから」という理由だけで不利になることはありません。

文系出身のエンジニアは増えている

『IT人材白書2017 *』によると、エンジニア全体の30%以上は文系出身者であるようです。

エンジニアが10人いたら3人は文系出身者であると考えるとどうでしょうか?意外と多く感じませんか?

「それでも理系の方が多いじゃないか」と思った人もいるかもしれませんが、そもそも文系でエンジニアを志望する人が少ない=絶対数が少ないという点も考慮に入れなければいけません。

文系というだけで落とす企業はほとんどありませんので、志望する人が増えれば文系エンジニアの比率も上がっていくでしょう。

*『IT人材白書2017』(独立行政法人情報処理推進機構(IPA)IT人材育成本部、2017年)

文理にこだわらない企業が半数以上

『IT人材白書2017 *』によると、採用段階で就活者・転職者の専攻にこだわらない企業は全体の約60%であるようです。「文系というだけで落とす企業はほとんどない」をより強固にする結果となりました。

エンジニアになるために大切なのは「プログラミングができるかどうか」であって、それは文理の専攻で単純に決まるものでありません。企業もそれを承知しています。

独学でプログラミングを学んでいたり、アプリやサービスの作成に挑戦していれば、素養のアピールとしては十分です。

確かに理系的な考え方を必要とする場面もありますが、文系からでも勉強さえすればエンジニア的思考を養うことは十分可能です。

*『IT人材白書2017』(独立行政法人情報処理推進機構(IPA)IT人材育成本部、2017年)

実際に文系学部出身でエンジニアになられている方も多くいらっしゃいます。

どのようにしてエンジニアになったのかについて、様々な企業のエンジニアにインタビューを行いましたので、ぜひ御覧ください。

それでも理系にこだわる企業って?

文系理系にこだわる残り40%の企業にも、きちんと理由があります。

例えば、AIの開発を専門に行なっている企業などでは、プログラミングの技術以外に統計学や解析学などといった数学的・学術的な知見が必要とされます。

上記のような「数学的・論理的な考え方」は習得するのにある程度時間が必要なため、大学でその分野について学んでいる学生が優遇される傾向にあります。

逆に言えば、その分野の知識を学習し、知識を持っていることをアピールさえできれば、出身学部が文系であっても挑戦することは可能です。

SEは文系の強みを活かせる仕事

SEという職種は、エンジニアの中でも文系が活躍しやすい仕事です。

コミュニケーションを取る機会も多いSE

PCに向かってコードを書くプログラマー(PG)と比べて、SEはお客様や他のエンジニアとコミュニケーションを取る機会が多い仕事です。

  • お客様はどんな機能を求めているのか?
  • お客様の理想を実現するためにどんなシステムを実装するか?
  • 完成後、お客様やユーザーにもらったフィードバックをもとにどう改善していくか

上記のように、お客様と目線を合わせたり、他のエンジニアと話し合ったりするのがSEの大事な仕事です。

実際にコードを実装するのはPGの仕事なので、SEがガリガリとコードを書くことは多くありません。

もちろん仕様を決定していくうえでプログラミングの知識は必要ですが、コミュニケーションがメインの仕事ですので、文系の方が向いているのではないか?という話もあるくらいです。

SEには文章能力も必要とされる

SEは文章を書く機会が非常に多いです。

コードを書く機会よりも文章を書く機会の方が圧倒的に多くなるでしょう。

例えば、

  • 客先への提案書・報告資料
  • 受注後の仕様書・設計書
  • 他のエンジニアに共有するマニュアル等

など。様々なドキュメントを執筆します。

お客様に魅力が伝わるような文章、また他のエンジニアがわかりやすいような文章を書かなければいけないSE。文系にピッタリの仕事と言えるのではないでしょうか。

SEとPGの仕事内容の違いについては、下記の記事で詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

文系出身者として抑えておくべき3つのポイント

ここまで解説してきたように、SEを目指すにおいて文系だからという理由だけで差別的に不利になることはありません。

ただ、文系でも全く問題なく就活できるのかというと、そうとは言い切れません。その理由は「理系が4年間で学んだ『当たり前のこと』を文系は学んでいない」からです。そればかりは仕方ありません。

でも、逆に考えてみてください。

「理系にとっての当たり前」さえ要点を押さえてしまえば、文系でも理系とほぼ同じように扱ってもらうことが可能なのです。

しかし、採用者目線で一体どこを見ているのかはなかなかわからないですよね。

そこで、300社以上の採用担当と密にやり取りしているGEEK JOBのデータから、どこを押さえればいいのかについて、下記見出しで3つに分けて解説していきます。

① SEがどんな仕事なのかしっかり理解しておくこと

文系からSEを目指したい!というあなたは、SEがどんな仕事なのか知っているでしょうか?SEとPGの違いを知っているでしょうか?

自分が目指している職種が一体どんなことをしているのかわかっているかどうかは非常に重要なポイントです。

理系学生であれば身近にエンジニアがいることも多いですし、授業で開発プロジェクトを進めてみるというものもありますので、SEがどんな仕事をしているかはイメージしやすいでしょう。

採用担当としても、仕事内容をイメージできているかどうかは大切なポイントです。

エンジニア=SE、という単純な認識でいると、後になって後悔するかもしれません。SEはもちろんいい仕事ですが、エンジニアと一口に言ってもかなり色々な職種があります。「自分がやりたかったのはSEじゃなかった!」などとならないようにしてくださいね。

業界知識やSEの仕事などネットで調べたり、スクールの教師に質問したりして理解を深めておきましょう。就活でもきっと役立つはずです。

② プログラミングの勉強はしておくこと

企業は「文系か理系か」はほぼ気にしていませんが、一方で「プログラミングができるかどうか」はかなり気にしています。例えば、下記のような着眼点です。

  1. プログラミングをどのくらい勉強しているか?
  2. プログラミング適正(プログラミング的思考)はあるか?
  3. 採用して育てるとして、どれくらい伸び代がありそうか?

ほとんどの企業が上記3点を中心に就活生を見ているので、「プログラミングやったことありません」「成果物作ったことありません」とは言いづらい状況です。

未経験可で募集している企業もありますが、それはあくまで「(実務の)未経験可」ということであって、プログラミング自体を全く勉強していなかったり、成果物を何も作っていなかったりすると「やる気がない」と思われても仕方ありません。

プログラミングの勉強方法は記事後半で解説します。SEを目指すなら必ず勉強しておきましょう。

③ IT業界を知っておくこと

開発の流れや、サービスにどんな技術が使われているかを知っておけば、より就活を有利に進めることができます。

独学でも学べますが、現役のエンジニアに聞く機会を設けられるとさらにいいでしょう。プログラミング初心者向けの勉強会に説明したり、交流会に参加したりするのが一般的な方法です。

プログラミングスクールに参加することも選択肢のひとつです。おすすめのスクールは記事後半で紹介しますが、プログラミングの勉強と現役エンジニアへの質問の機会を同時に得られるため非常に効率のいい方法です。

SEを目指す場合はプログラマーを経験するのが一般的

どこの会社でも、SEの前にプログラマー(PG)を経験するのが一般的です。

プログラミング実務未経験の状態からSEを目指す場合、まずはPGとして就職することを一つの目標にしてみましょう。

まずはプログラマーを目指すのが大切な理由

開発の工程において、SEは「上流工程」と呼ばれる立ち位置・仕事を任されることになります。

SEの主な仕事はお客様の御用聞きや提案、そして開発のための仕様書作成やマニュアル作成など。対して、SEが作った仕様書等に沿って実際にコーディングするのが「下流工程」であるPGの仕事です。

現場の仕事を知らないとマネージャーが務まらないように、PGの仕事を知らないとSEは務まりません。SEとしてより早く成長するためにも、PGを経験することが大切なのです。

ちなみに、上流・下流という言葉は「カーストが上か下か」という意味ではありません。システム開発を滝が落ちていく様子になぞらえて、設計部分を上流、実装部分を下流と呼んでいるのです。

こちらの記事では、開発の流れや各工程の仕事内容についても詳しく解説しています。

効率的な考え方を身につけよう

エンジニア的な考え方「アルゴリズム」とも言いますが、アルゴリズムを身につけるためにはPGの業務を経験することが一番です。

PG経験を通してアルゴリズムをしっかり理解しておくことが、結果的にSEとしての価値を高めることにもつながります。

プログラミングの勉強にオススメのサイト・スクール

ここからは、プログラミングを勉強するための方法を紹介します!

  1. 自宅学習で独学するのにオススメのサイト
  2. プロに教えてもらえるプログラミングスクール

どちらにもメリットとデメリットがありますので自分にあった方を選んでみましょう。

自宅学習にオススメのサイト

自宅学習のサイトはほぼ無料か格安で利用でき、好きな時間に学べるのがメリットですが、一方で継続が難しい、独学だけでは就職にコミットしづらいというデメリットも持っています。

Progate

【オススメ:超初心者〜初心者】

Progate(プロゲート)は、プログラミングを全くやったことがない人でも楽しくプログラミングを学べるサイトです。初心者がつまづきやすいポイント(環境構築など)を極力排除しているため、とにかく楽しく学べるでしょう。

ただし、Progateだけでエンジニアの実務をこなせるレベルにはなりません。初心者のつまづきやすいポイントを排除している点が諸刃の剣になっている感じですね。

Progate以上のことを学びたくなったら他のサイトに移行したり、スクールに通ったりするのがオススメです。

ドットインストール

【オススメ:初心者〜中上級者】

ドットインストールは、3分動画でプログラミングの基礎が学べるサイトです。現役のエンジニアなら全員が知っているレベルの有名サイトで、初心者〜中上級者まで多くのエンジニアがドットインストールを活用しています。

Progateよりも深い内容を学ぶことができますが、そのぶんProgateほど初心者向けではない印象。とりあえずProgateを触ってみて、その後ドットインストールに進むのがオススメです。

paiza

【オススメ:初心者〜中上級者】

paizaは、動画スタイルでプログラミングを学べるサイトです。全てのレッスンを無料で学べるわけではありませんが、有料会員になるとエンジニアへの質問権も付いてくるのが特徴です。

こちらもProgateを軽くやってからがオススメ。ドットインストールとの選択か、併用するのがいいかなと思います。

以下の記事で無料の学習サービスを一覧でまとめていますので、参考にしてみてください。

【2019年最新版】無料で使えるプログラミング学習サービス一覧

通学スタイルで教えてもらえるスクール

forGEEK編集部のオススメはプログラミングスクールに通うこと。

お金がかかったり、通学の必要があったりという面はありますが、ほとんどのスクールには就職サポートがセットでついているためエンジニア就職にコミットしやすいです。

TECH::CAMP

TECH::CAMP(テックキャンプ)は株式会社divが運営するプログラミングスクールです。通学だけではなくオンライン学習コースも設けているのが特徴的。

株式会社divはTECH::CAMPとTECH::EXPERTという2つのプログラミングスクールを運営しており、TECH::EXPERTの方はさらにハイレベルを目指すカリキュラムになっています。

価格は下記のとおりになっています。

  • TECH::CAMP→入会金約15万円+次月からは1ヶ月14,800円(ともに税抜)
  • TECH::EXPERT→昼コース約60万円、夜間休日コース約80万円(ともに税抜)

TECH::CAMPとTECH::EXPERT、どちらも就職サポート付の価格です。

GEEK JOB

GEEK JOBは、当サイトforGEEKを運営しているグルーヴ・ギア株式会社のプログラミングスクールです。

GEEK JOBの特徴は、プログラミングの勉強から就職まで「完全無料」である点。

  • プログラミングの学習+現役エンジニアのサポート
  • 現役エンジニアへの質問権
  • IT系企業への就転職サポート

まで、本当に無料です。

完全無料の理由を質問されることが多いのですが、GEEK JOBは就職成功後に就職先企業様から成功報酬をいただく形になっているので、受講生からお金を頂く必要はありません。

教室は2つ、東京の九段下と四ツ谷に用意しています!→無料体験会の詳細はこちら!

DMM WEBCAMP

DMM WEBCAMPは、株式会社インフラトップが運営するプログラミングスクールです。

高めの技術レベルを目指すスクールということで、その分料金は高めの約60万円です。

使用言語や料金などをみてみると、TECH::EXPERTと似ているなという印象を受けますね。

下記の記事では、今回紹介したスクール以外にも東京都内で利用できるプログラミングスクールをまとめています!

【2019年最新版】未経験者向け 東京都内のプログラミングスクール一覧

文系出身でもできる求人の探し方

求人の探し方に関しては、理系と文系で全く変わりません。

普通の求人サイトでも見つかる

IT技術の発展に伴い、エンジニアは常に人材不足。需要に対して供給が追いついていない状況です。

特別な探し方をしなくても、多くの企業が新しいエンジニアを欲しがって求人を出しているため、マイナビやDODAといった一般的な求人サイトでも未経験歓迎・学歴不問の求人はたくさん見つかります。

  • マイナビ
  • GREEN
  • DODA
  • Wantedly
  • @type

上記のサイトがオススメです。いろいろ探してみてください。

学生ならWantedlyでインターンを探すことも

プログラミング経験がない学生向けにインターンを行なっている企業も多く、そういった企業はとくにWantedlyで多く見つけることができます。

全くの未経験でも参加できるインターン。IT業界を知る良いチャンスです。

求人よりも応募前の準備が大切

エンジニアの求人自体は数多く見つかりますが、受かるかどうかはまた別の話。プログラミング未経験では相手にしてもらえないか、かなり厳しい戦いになるでしょう。

応募する前にプログラミングで何かしら成果物を作ったり、開発の経験を積んだりしておけば通過率がグッとあがります。そして、成果物を作るためにはプログラミングスクールがもっとも確実で手っ取り早い方法です。

GEEK JOBでも、多くの方がプログラマーになっています

forGEEKが運営しているプログラミングスクール「GEEK JOB」。

新卒・既卒問わず毎年多くの方の就職・転職支援をしていますが、実はGEEK JOBの生徒さんの8割以上が文系出身です。しかも未経験からのプログラマー就転職率は95.1%。

GEEK JOBでは文系のみなさんがエンジニア転職しやすいように、以下の取り組みを行っています。

  • 文系出身者でも分かりやすいようにカリキュラムを改良
  • 文系にも伝わりやすいような教え方のノウハウを共有
  • 文系からSE・プログラマーを目指すための的確な就職サポート

講師・サポート陣にも、「文系からのエンジニア就職ノウハウ」がかなり貯まってきています。

GEEK JOBの体験会にきてみませんか?

GEEK JOBでは毎週、週に3回の無料体験会を開催しています。

文系の方にもプログラミングの楽しさをわかっていただきたいので、硬い感じではなく、質問等がしやすい温かい雰囲気の体験会にしています。プログラミング技術やIT業界、エンジニア就職のことなど、なんでも気軽にご相談ください。

GEEK JOBでは、文系からSE就職を目指すあなたを応援しています。

ぜひ、私たちに会いにきてみてください!質問・相談、なんでもOKです!

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