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日本最大級の実名グルメサービス「Retty」を運営するRetty株式会社。本記事では、同社でアプリ開発チームのエンジニアリングマネージャーを務める李 泳浴 (りー えいよく)氏へ、今Rettyで何をしているのか、これまで何をしてきたのか、そして、エンジニアとして生きていく上で欠かせないマインドについてお話を伺って来ました。

ユーザーに近いサービスがずっと好きだった

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– 李さんは、現在Rettyにおいてどんな形で開発に携わっているのでしょうか?

ちょうど半年前からアプリチームにいて、現在はエンジニアリングマネージャーとしてアプリ開発チーム全体のエンジニアのリソースマネジメントと開発を同時にやっている感じですね。あとは、採用にも一部関わっています。

– マネジメントと開発はどのくらいの比率で行っているんでしょうか?

半年前は半々くらいだったんですけど、今は開発が3でマネジメントが1くらいの比率です。

チームを最終的に自己組織化させるために、マネジメント業務をメンバーに移譲してサポート役として動くようにしています。今後はもっと開発のほうにリソースを寄せていく予定ですね。

– 開発の部分だと、李さんの一番得意な技術っていうのは何になるんですか?

今はスマートフォンアプリの開発がメインで、iOS開発とAndroid開発の両方をやっていますが、個人のバックグラウンドとしてはずっとバックエンドをメインでやってきました。なので、得意っていうとバックエンド開発だと思います。

新卒でmixiに入社してSNSサービスの開発、その後エン・ジャパンで新規サービスの開発をやってきて、どちらも基本的にはバックエンドの部分に関わっていました。

– なぜRettyで働くことを選んだのかなというのもお聞きしていいですか?

新卒でSNSサービスを選んだときからずっとそうでしたが、私はよりユーザーに近いサービスをつくりたいと思っているんですね。

ちょうど2年前に転職に向けて色々企業を探している時に、友達からRettyを紹介してもらって、「食」っていうのも非常にユーザーの生活と関わりが深い分野だし、その中でもSNS要素の強いサービスだったことから非常に興味を持ちました。そこからまずは話を聞いてみようと思い、会社を訪問したのがきっかけです。

– そこから今開発をしていて一番楽しいことって何ですか?

一番楽しいことでいうと、やっぱり自分がアイデアを考えて、それを作ってリリースして、そしてユーザーさんに使ってもらったときの達成感ですね。やっぱりそこが自社サービスを開発する上での魅力だとも思います。

– ユーザーの声が届いた瞬間ということですか?

そうそう。とはいえ、私たちはユーザーさんの直接の声を聞ける機会は多くないので、そこに関わる数字が動いた時っていうのが多いです。新しい機能を追加したことで、沢山の人が見てくれるようになったとか、何度も繰り返し使ってくれているとか、そういうのを数字で見た時がすごく達成感を感じられる瞬間です。

– となると、ユーザーの感覚を捉えておくこともとても大切になりますよね

そうです。なので、自分たちもユーザーとしてRettyを使っていますよ。

つくる側としてはユーザーさんの目線をちゃんと大事にしなきゃいけないというのは、エンジニアに限らず、みんな思っています。

Rettyの開発って、ただコーディングをすれば良いとかではなくて、サービスを作っているんですよね。なのでエンジニアも自分たちがつくっている部分はすごくヘビーに使って、便利だとか不便だとかっていうのを感じて、そこで意見を言ってどんどんサービスを改善するというのを毎日続けているんです。

オフラインのコミュニケーションにも発展

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– 先ほどSNS要素が強い、とおっしゃっていましたがRettyを使って友達づくりみたいなこともできるんでしょうか?

できますね。Rettyにログインすると、店を探すときに参考になった口コミに対して、「参考になりました」という通知を送ることができるんですよ。これが結構活発に行われていて、そこに通知をもらった側が、「参考になって嬉しいです」などのコメントを返して、コミュニケーションが発生するんですね。

そこからユーザーさん同士でフォローし合ったり、お互いの気に入っている店を参考にしたりすることもできるんです。

– なるほどなるほど。そこからオフラインのつながりに発展したりもするんでしょうか?

あります。ひとつはイベント機能というのがあって、例えば日本酒を楽しむ会みたいなイベントをRetty内で作成して、ユーザーさん同士で集まったりすることができます。

Rettyでつながったことをきっかけに、一緒にご飯を食べに行くコミュニティもたくさん生まれています。例えば池袋などのエリアだったり、激辛料理などのジャンルを軸にしたコミュニティがありますね。

– ちなみに、李さんは四川出身ということで、でやっぱり激辛が好きなんですか?

四川から離れて結構経っているというのもありますが、実はそんなに激辛は得意じゃないです (笑)

きっかけはパソコン自体を好きになったことから

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– 李さんの話に戻させていただくんですけれども、いつからエンジニアになりたいなとかって思ったんですか?

きっかけはけっこう昔で、中学校を卒業したくらいからです。その頃って中国ではパソコンはそこまで流行っていなくて、触るのも月に1回パソコンの授業があるくらいだったんですけど、なぜかその時、私はパソコンがどうやって動いてるんだ?ということにすごく興味が湧いていたんですよね。

– 最初はプログラミングではなくて、パソコン本体が好きだったんですね

そうです(笑)

それで、中学校を卒業した後の1カ月の休みで、親にお願いしてハードウェアを勉強するところに行きました。そこで、CPUとか、あとはどうやってパソコンを組むかといったところを学びました。その時はこんなスマートなパソコンじゃなくて。

– もっとでかいやつですよね

そうそう。でかいやつ(笑)

それの中身を見たりして。そこからはずっとパソコンに興味があって、高校を卒業して大学に行くときもパソコンが好きだからという理由で専攻を選んだんですね。

– いつからパソコン自体ではなく、パソコンを使って何かをつくるという方向に変わったんですか?

これは大学の2年生のときですね。ちょうど大学2年生の時にハードウェアに進むか、開発系に進むか選ぶ機会あり、私は数学が得意で、アルゴリズムに興味がありましたので、開発系を選びました。

なのでプログラミングを始めたのは3年生くらいの時です。最初はJavaで、『Thinking in Java』という本があり、すごく厚い黒い本なんですけど、そこでオブジェクト思考とか色々勉強しだしてっていうのが最初のタイミングなんですね。

そこでプログラミングを好きになって、以降、大学を卒業してからは大学院に入らずにエンジニアになりたいと思って、いろんな言語、PythonとかC、C++、PHPなどを勉強し始めたんです。

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