IT業界への就職や転職に向けて「これからプログラミングを学びたい」と思ったものの、どこから手をつけていいのかわからない…なんてことはありませんか?

プログラミング、と一口に言っても作ることができるものや言語はさまざま。

もともと学生時代にプログラミングを専攻していたならともかく、基礎をちょっと学んだ程度だと言語の違いやそれぞれの難易度もわかりづらいですよね。

そこで今回は、プログラミング初心者が習得するのにおすすめのプログラミング言語と、その言語をおすすめする理由をお伝えします。

プログラミングを学び始める前にやっておきたいこと

おすすめのプログラミング言語や学習方法を知って学び始めるのはいいのですが、モチベーションを維持できなければ、せっかく始めた勉強も続かなくなってしまいます。

学習するモチベーションを維持するためには、学び始める前にやっておくべきことがあるんです。

なぜプログラミングを学ぶのかはっきりさせる

学習の最大のモチベーションは、「なぜそれを学ぶべきなのか」という目的です。

プログラミングを学びたいということは、プログラマーとしてIT業界に就職したり、プログラミングを使って何かを作りたいという目的があると思います。

その理由はなんでも構いません。

自分だけの「プログラミングを学ぶ理由・目的」をはっきりさせておくことが大切なのです。

初心者からプログラミングを勉強していくと、必ず壁にぶつかります。

解決するのが難しい問題が出てきたり、学習を続けること自体が難しくなったりするもの。

そんなときに目的がはっきりしていれば、もう一度立ち上がって学習を続けるモチベーションになります。

学習を始める前に、まず「なぜ自分がプログラミングを学びたいのか?」を考えてみてください。

プログラミングで何ができるのか知る

プログラミングというのは、コンピュータを動作させるための命令文を作ること。

ただし、コンピュータは人間の言葉を理解できませんので、プログラミング言語というものを使って命令しています。

ITが日常生活に浸透した現代、コンピュータを使ったものにはすべてプログラミングが関わっている、といっても過言ではありません。

たとえば、私たちが何気なく使っているSNSのシステムもプログラミングによって作られていますし、炊飯器や洗濯機といった家電にもプログラミングが欠かせません。

プログラミングができれば、スマートフォンで利用するアプリを作ることができたり、Webサイトを構築することができたり、ゲームだって作ることができます。

最近注目を浴びているAI(人工知能)技術ももちろんそうですし、ロボットを動かすためにもプログラミングは不可欠。

このように、プログラミングによってさまざまなことができるということを知れば、自ずと「プログラミングで何をしたいのか」が明確になってくるでしょう。

プログラミング言語ごとの違いを知る

コンピュータに命令するためには、プログラミング言語というものを使います。

「言語」というだけあって、命令するために使う言葉がそれぞれ違うのです。

本来、コンピュータは機械語と呼ばれる0と1の数字の並びしか理解することができません。

ですが、それを人間が命令文として作っていくのが難しいので、もう少し人間にわかりやすいような「言語」として開発されたのがプログラミング言語というわけです。

言語によって命令文も違えば命令できる内容、機械語へ翻訳するソフトなども違ってきます。

ロボットを動かすことができたり、Webサイトを作ることができたりと、開発された目的や用途も変わります。

そのため、プログラミングの学習を始める前に、それぞれの違いをしっかり把握してどの言語を学ぶのか決めておきましょう。

初心者におすすめのプログラミング言語7選

プログラミング言語について調べると、あまりに種類が多くてどれを学ぶべきか迷ってしまうかもしれません。

しかし、それぞれで覚えるべきことや仕組み、習得までの難易度が違いますので、一気にすべてを学習するというのは非現実的です。

いきなり難易度の高い言語を学び始めると挫折する原因にもなってしまいます。

そこで、ここでは初心者が取り組むのにおすすめなプログラミング言語を7つご紹介します。

それぞれの特徴やできることを知り、学習したい言語を見つけてみてください。

Javaは求人需要が高くAndroidのアプリを作れる

数あるプログラミング言語の中でも人気が高いのがJava。

圧倒的な求人数が持ち味です。

人気ゆえに世界中での需要も多く、今後プログラミングを仕事にしたいなら習得したい言語です。

汎用性が高くコンピュータのOSに依存しないのが特徴で、Webシステムからスマートフォンのアプリまでさまざまなものを作ることができます。

Androidのスマートフォンアプリを作りたいなら必須。

オブジェクト指向やクラスの概念を理解する必要があり、習得難易度は決して低くはありません。

しかし、使用しているエンジニアやプロジェクトが多いことから、書籍やインターネット上での参考サイト、学習ツールが豊富にあるため、初心者でも安心です。

Javaを習得できれば他の言語にもすんなり入っていけるため、基礎からしっかり学習して身につけたい言語と言えるでしょう。

PHPは初心者向きでWebサービスを作れる言語

Webサービス開発を行いたいなら習得しておきたいのがPHPです。

Webサイトの外側を構築するフロントエンドエンジニアを目指すのであれば必須になってきます。

世界中のWebサイトに使われている、CMS「WordPress」の構築に欠かせない言語。

Webサイト制作の案件は非常に多いため、案件を受注しやすいのが特徴です。

フリーランスのエンジニアとして個人で仕事をしたいと思っている場合、PHPは必ず習得しておいたほうがいいでしょう。

汎用性は低いものの人気があり、習得難易度はあまり高くありません

HTML/CSSを習得したあとにすんなりと学習しやすく、初心者向きの言語です。

ただし、PHPでは文法を間違っていても一見正常に動作してしまうことがあるため、のちのちのトラブルを防ぐためにもしっかり基礎を勉強しておきましょう。

Rubyは文法がわかりやすく初心者におすすめ

「Enjoy for Programing!」をモットーとして開発されたプログラミング言語がRubyです。

まつもとひろゆき氏が開発した日本生まれの言語で、文法がわかりやすく直感的に理解できるため、初心者にもおすすめ。

Web上の情報や書籍も日本語のものが多いのが嬉しいポイントです。

Rubyには「Ruby on Rails」というフレームワークが用意されており、少しのコマンドでWebサイトを作ることができるという便利さから多くの企業が利用しており、求人数も多いのが特徴。

非常に素早くプログラムが組めるため、スピード感を重視するスタートアップ企業でよく採用されています。

習得難易度も非常にやさしく「とりあえず触ってみる」というのであればRubyから初めてみるのもおすすめです。

ただし、PHPと同じく本来正しくない文法でコードを書いてしまっても動いてしまうことや、人によって異なる記述でコードが書けてしまうため、大規模な開発では採用されづらい傾向にあります。

WebアプリケーションやSNS、ショッピングサイトなど、基本的には何でも作ることができます。

PythonはAI開発や解析系向きの言語

AI(人工知能)の開発にも用いられているPython(パイソン)は、Youtubeやインスタグラムなどにも使われているプログラミング言語です。

現在AIの需要が高まっていることもあり、非常に人気の高い言語。

案件や求人は今後も増加していくと考えられます。

AIと聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、Python自体は文法がシンプルで読み書きしやすいため初心者向けの言語です。

ただし、人工知能の理論を理解するのは簡単ではありません。

Pythonの習得自体は簡単ですが、すぐにAIの開発が出来るわけではない点は注意が必要です。

解析系にも強い言語なので、ゲーム開発などより分析・解析に興味があるならPythonの習得がおすすめ。

Pythonの強みを最大限に活かしたいのであれば、統計学や解析学といった数学的な理論にも触れておくと良いでしょう。

JavaScriptはwebサイト制作に必須の言語

Webサイトに動きを出すために欠かせないのがJavaScriptです。

ブラウザ上で動作するのでコンピュータのOSには依存せず、開発環境の準備もいらないという点で、初心者向けと言えます。

習得難易度もあまり高くありません。

動きのあるさまざまな表現を作り出すことができるため、成果が目に見えやすく、楽しんで学べる言語ではないでしょうか。

Webページを作る上では欠かせない言語のひとつなので、サイト制作などをやっていきたいなら習得しておきたいところ。

求人が多いのも特徴です。

SwiftはiPhone向けアプリを作れる

2014年に開発されたSwiftは、プログラミング言語の中では歴史が浅いものの、Apple社のOS向けに開発されたものなので需要が高い言語です。

これまではObjective-Cという言語が使われていたのですが、Swiftはそれに比べてコードがシンプルでエラーも修正しやすくなっているので、比較的習得しやすいでしょう。

iPhoneやiPad向けのアプリを作りたいなら習得必須ですが、まだ新しい言語のため情報が少ないという難しさもあります。

Apple社の製品が広まっていけばそれだけ>需要は増えていきますし、年収も高いので、これから挑戦するのにおすすめの言語です。

C言語は難易度が高いがプログラミング言語の元祖

非常に汎用性が高く、家電やロボットなどの組み込み系や家庭用ゲーム機の開発などに用いられるのがC言語です。

C言語の上位言語としてC++があります。

PerlやGoといった多くの言語のルーツとなっており、機械語に近い言語と言われています。

習得難易度は高めで、難易度的には初心者が最初に学ぶのに適しているとは言えませんが、プログラミング言語の元祖とも言われるものなので、一度理解できれば他の言語の習得も簡単になります。

国や大企業のシステムに利用されているため、システムの保守などで需要が多く、プログラマーとして就職し幅広い開発に携わりたいなら習得しておきたいところ。

プログラミング言語の効果的な勉強方法

自分が学びたいプログラミング言語が見つかったら、次は「初心者からどうやって勉強していけば効果的なのか?」と気になりますよね。

実は、プログラミングには効果的な勉強方法があります。

ぜひ参考にしてみてください。

無料の学習サービスを使う

何かを勉強する場合、本を買うにしても学校に通うにしてもお金がかかってくるもの。

ですが、プログラミングの場合は無料学習サービスがあるので、お金をかけずに学べるのが特徴です。

オンラインで学べるため、どこでも手軽に学習できます。

Progateというサイトでは、実際にコードを入力しながら問題を解いていくので、実践的に覚えられるのが特徴。

学習レベルが一目でわかるようになっていたり、その日の学習量が表示されるのでやる気も出ます。

短い動画でわかりやすく解説してくれるドットインストールなら、スキマ時間を使って学習することができますし、プログラミング言語の全体像を掴みやすいので初心者におすすめ。

paizaというサイトも、動画で学習しながら実際に手を動かして学ぶことができます。

さまざまなサービスがありますので、まずは試してみて自分に合った学習サービスを見つけてみてください。

自分で何かを1から作ってみる

プログラミングスキルを身につける上では、本や学習サービスで勉強することも必要ですが、何かしらの制作物を自分で1から作ってみるのがとても効果的です。

コードを暗記したり手法を学ぶだけでなく、実際に動くプログラムを作ることでより実践的なスキルを身につけることができます。

どんなものを作ったらいいかわからないという場合は、インターネット上にあるサンプルサイトやサービスを真似て、同じようなものを実際に作ってみるといいでしょう。

作ったものは、のちのち自分の作品として企業にアピールすることもできますので、早い段階から作っておいて損はないと思いますよ。

プログラミングスクールに通う

もっとも効率的に学べるのは、プログラミングスクールです。

カリキュラムに沿って集中的に学ぶことができますし、実践的な学習もできます。

プログラムを作っていて解決できないエラーが出てきたときなど、現役プログラマーに直接相談することもできるのがプログラミングスクールのメリット。

また、同じようにプログラミングを学ぶ仲間ができるので、一人で勉強するよりモチベーションを維持しやすいという良さもあります。

現在はさまざまなプログラミングスクールがありますが、それぞれ通える場所や学べる言語、受講料などが異なりますので、通いやすいところを探してみましょう。

プログラミング初心者が習得すべきレベルとは?

自分でサービスやアプリを作れるのがベスト

プログラミングを学ぶといっても、どのレベルまで習得すれば十分なのか気になるところですよね。

目標がないと、勉強している途中でモチベーションを見失ってしまうかもしれません。

まず初心者が目指すべきなのは、自分で何かしらのサービスやアプリを作れるレベルです。

ただコードを暗記するだけでなく、実践的に使えるようにすることがポイント。

難しいものでなくていいので、まずは1から自分でオリジナルのサービスやアプリを作ることを目標に学習を始めてみてください。

最終的なアウトプットがはっきりしていると、習得スピードも早くなりますし、勉強自体も楽しくなりますよ。
 

基礎まで理解して就職後に学んでもOK

実際に就職すると、規模の大きいシステムや高度な技術が必要なアプリの開発などに携わることもあります。

だからと言って、必ずしも就職する時点でそのレベルの技術を身につけている必要はありません。

自分が学んでいるプログラミング言語の基礎まで理解できていて、簡単なプログラムを作ることができる状態なら、就職してから現場で学んでいけばいいのです。

その会社が開発しているシステムやソフトなどのレベルは、実際に就職するまでわかりません。

それは企業側もわかっていることなので、あまり心配しなくていいでしょう。

基礎まで身についていれば、そこから応用することは難しくありません。

プログラマーとして就職する方法

プログラミングを習得する目的が「プログラマーとして企業に就職すること」であれば、どうやって就職することができるのかを知っておくことが大切です。

特に未経験であったり初心者であったりする場合、「経験がないのにプログラマーになることができるのか」と不安に思うかもしれません。

結論から言うと、現在はエンジニアが足りていない企業が多いため、初心者でもプログラマーとして就職することが可能です。

では、プログラミング初心者が就職するための手順をお伝えします。

入りたい企業の求人を探してみる

もしも入りたい企業が決まっている場合は、求人情報サイトなどでその企業が求人を出しているかどうかチェックしてみましょう。

その際、どのプログラミング言語を使えることが条件になっているのかや、未経験や初心者が対象となっているかどうかも確認しておいてください。

また、求人情報サイトを見ているうちに「ここに入りたい」と思える企業が出て来るかもしれません。

情報は随時更新されていきますので、こまめにチェックすることを心がけてください。

転職エージェントを使って企業を選ぶ

求人情報サイトに掲載されている求人というのは限られていて、非公開になっている求人もたくさんあるんです。

非公開求人情報は、転職エージェントを使うことで知ることができます。

また、転職エージェントに条件などを相談することで、非公開求人を含めたおすすめの企業を教えてもらうことができます。

自分で求人をチェックするより効率的に転職活動ができますので、幅広く転職先を探したいならぜひ転職エージェントを使ってみてください。

成果物をポートフォリオにまとめる

求人を探すことも大切ですが、条件に合った企業が見つかったときにアピールするための材料を準備しておくことも忘れてはいけません。

勉強方法で説明したように、まずは自分で1から成果物を作っておくことが大事。

そして作った成果物は、ポートフォリオという形でまとめておきましょう。

採用試験で提出を求められる可能性もありますし、提出が必須でなくても「このレベルのプログラミングスキルを身につけている」というアピールになります。

また、プログラマーという仕事や転職に積極的であるという証明にもなりますので、ポートフォリオを見せて損はありません。

プログラマーのポートフォリオは、Web上に作ってサイトにまとめるのが一般的ですが、Webページを印刷して紙で提出してもOKです。

GEEK JOBなら勉強から就職までサポート

プログラミング初心者の場合、プログラミングスクールに入ってスキルを身につける人も少なくありません。

GEEK JOBではプログラミングスクールとして学習できる上に、最短1ヶ月で正社員として転職できるようサポートも行なっています。

20代の方なら無料で受講することができ、勉強していてつまずくことがあれば現役プログラマーに質問することも可能。

「プログラミング初心者だけどエンジニアに転職したい」と思っているなら、転職まで一貫してサポートを行うGEEK JOBもぜひ検討してみてくださいね。

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