あなたはプログラマーに向いている?プログラマーになるために必要な適性とは
GEEK JOB編集部
パルスボッツ株式会社でCEOを務める美馬 直輝(みま なおき)氏へ、同社で働く魅力や、ロボットに関わろうと思ったきっかけを伺ってきました。
「IFRO」「ネモフ」といったロボットのアプリケーションや対話型サービスの開発を通して、ロボット社会の未来を創造するパルスボッツ株式会社。
今回は、同社でCEOを務める美馬 直輝(みま なおき)氏へ、ロボットの分野に参入することを決めたきっかけや、同社の魅力について伺ってきました。
目次
僕らはロボットに社会性を持たせるという目標を掲げており、ロボットが自然に社会に溶け込む世界を目指してロボットに関するソフトウェアを開発・提供しています。
過去に作ったものだとPepper向けのアプリケーションを作成したり、ロボットが参加できるSNSを開発しました。
現在はIFRO(イフロ)というロボット向けのコミュニケーションエンジンの開発に集中しています。
そうです。
現在、普及しているロボットのコミュニケーションは「人からロボットに呼びかけて、それにロボットが答える」だけで終わってしまっているんです。
僕らのイメージは「人からロボット」もあるし「ロボットから人」もあるし「ロボットからロボット」もあるべきだと思っているんです。
そのために、ロボットが参加できるSNSを作ったりしました。
例えば、誰かがロボットに「今日こんなことあったんだ」という会話をして、そこにロボットが相槌をうつ。
その後、ネットワークを介してこのロボットが友達のロボットにその話をする。
それを聞いた友達のロボットが「今日こんなことがあったんだってさ」という話題を話し出す。というような流れですね。
そうです。
一方的に人からのリクエストに答えるだけではなくて、色んな方向にコミュニケーションがとれることが大切だと思っていて、より自然な形でそれを実現するために、コミュニケーションエンジンの開発をしています。
2014年に、ソフトバンクがPepperを発表したときですね。
発表された時に「これは面白そうだ」と思って手に入れてみたんですが、触れば触るほど「これはインターフェースとして新しいな」と感じました。
新しいものを作るのは大変だけど、ロボットを使って何かやってみたいという思いが膨らんで、共同創業者の釼持、蓮と話して一緒に立ち上げました。
そうですね。
ただ、創業当初からロボット同士のコミュニケーションに関することはやっていきたいと思っていました。
なので、社名も友達を意味する「パル」、信号を意味する「パルス」に、ロボットを付けてパルスボッツになっています。
何が難しいか…
やはり、ロボットは空気を読めないというのが一番難しいですね。
空気を読むとか、曖昧なコミュニケーションをプログラムで再現するのはすごく難しい。
実際、人間だと3才児でも空気って読めるんですよ。
たくさん人がいる中で名前を呼ばれなくても、自分に向かって話しているというのは理解できます。
でも、ロボットは自分に向かって話されている言葉なのかどうかがまず判断出来ない。
そうです。
全然自分と関係ない言葉に反応したり、逆に呼びかけても反応しなかったり。
あれもまさにそうですよね。
それをAI自体が判断できないので「Alexa」や「OK Google」など、トリガーになる言葉を言って「今から君に話すよ」というのを明示しないと判断できないという、現在の技術の限界でもあります。
もちろん興味はあります。
そこをクリアすれば、ロボットによる自然なコミュニケーションというのは大きく進みますよね。
働きやすさという点では、創業当初からリモートワークを推奨しています。
エンジニアは、何かをアウトプットするという成果主義的な働き方がフィットしやすい職業かなと思っているので、出社しないといけないとか、何時から何時まで働かないといけないというような、成果を出すのに不要な縛りはありません。
各々が自分の一番成果を出しやすい方法で働いてもらえればいいと考えています。
そうですね。
とはいえリモートを推奨しているので、エンジニア向けにリッチに作っているかというとそうではないです。
当社はエンジニア以外も全員リモート推奨なので、来て週に1回とかですね。
ミーティングなど、集まる必要がある時を除けば基本的にはみんなオンラインでやり取りしています。
そうですね。
上手くいってる部分もあり、もちろん課題もあります。
やはり、良くも悪くも成果主義になってくるので、全員が成果にコミットしてくれているなという感覚はあります。
メンバーから聞くのは、自分のペースで働けるというのが多いですね。深夜に集中できる人もいれば、早朝に仕事してさっさと寝る人もいますし、そういう人たちが会社のリズムに縛られないというのは非常に良いかと思います。
あとは、エンジニアのようにものづくりをする人たちにとっては、移動時間がそもそも無駄だという考え方もあるので、その点でもリモートは合ってるのかなと思います。
現状、まだ人数も多くないので、会社として上手く回らないということは起こっていません。
ただ、顔を合わせる機会が無いと共通の話題が減っていくなというのは思います。飲み会の盛り上がりがイマイチになったり(笑)
良くも悪くも、仕事で繋がったプロフェッショナル集団になりつつあるという感じですね。
そのためにリモートワークを駄目にすることは絶対にしないけど。飲み会を増やすのも違うしな…という難しいところですね(笑)
また、今は基本的に個々人の管理はせず、成果を出してくれるという信頼でやっていますが、人数が増えてきたり、プロジェクトが大規模になっていったときには、そこでまた課題が出てくるとも思っています。
リモート自体を魅力に感じる人もいるかも知れませんが、技術者として楽しいだろうなと思うのは色々な新しいことをできる点だと思います。
ロボットはもちろん、チャットボットやスマートスピーカーも、日本ではまだまだこれからというところですし、それを作れる開発環境をフルに使えるのは楽しいんじゃないかと。
技術に関しても、音声認識や音声合成、人工知能(AI)も入っています。
ロボットの中身を作っていくというのは、なかなか他の会社ではできないことですし、いい経験が出来ると思います。
リモートワークは続けていきたいので、自主性が高い人に来てほしいですね。
自主性があってポジティブな人であれば、どんどんお任せしても成果を出してくれると思っています。
エンジニアはもちろん増やしていきたいですし、今はサービスが大きく拡大していく時期でもあるので、セールスやマーケといったビジネスのメンバーも増やしていければと思っています。
自分が憧れるエンジニアを見つけるのが大事だと思います。
エンジニアのコミュニティに参加しろとまでは言わないですが、世の中色んなアウトプットをしていて、面白いことをしているエンジニアも沢山いるので早い段階でそういうエンジニアを見つけて、目標にしてみるのが良いと思いますね。
そうです。
探し方は何でも良いと思います。
そういうエンジニアって何かしらアウトプットを出してるので、Twitterをフォローしてもいいし、Qiitaとかで探してもいいと思います。
もしその人が登壇するイベントがあれば顔を出してみるのも良い。
技術に関しては勉強すれば身につきますし、それだけを追ってても辛くなったりすると思うんですよね。
それよりは、このIT業界とかエンジニアっていう職業の中でイキイキしている人を見つけて、自分もその一員なんだ。この世界でやっていきたいんだ。と感じられるようになると、モチベーションが上がりやすいんじゃないかと思います。