「カタカタカタ!」と軽快にカラフルなコードを打ち込むプログラマー。

テクノロジーの進化により、Webサービスやアプリ、機械の内部システム開発などプログラマーの需要は年々伸びてきています。

PCのみで様々なシステムを構築してしまうプログラマーへ興味を持っている方も多いでしょう。

しかし、求人サイトで「プログラマー」と検索すると、Web、アプリ、インフラ…などなど様々な種類がありすぎて、「何がどんな仕事なのか分からない」と困惑してしまいます。

プログラマーへの漠然とした憧れはあっても、具体的にどんなことをするのか分からずに次の一歩が踏み出せない人も多いはず。

そこで今回は、プログラマーの代表的な種類を7つに分類して、仕事内容、使用言語、平均年収などを解説します。

プログラマーへ転身を考えている方は、疑問を解消するためにもぜひ参考にしてみてください。

本記事で紹介するプログラマーは、次の7種類です。

  1. Webプログラマー
  2. ゲーム系プログラマー
  3. アプリケーションプログラマー
  4. 組み込み系プログラマー
  5. 汎用系システムプログラマー
  6. 通信系プログラマー
  7. オープン系プログラマー

それでは早速、各プログラマーにどのような特徴があるのか見ていきましょう。

Webプログラマー

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1つ目はWebプログラマーです。

WebサイトやWebサービスなどのシステム開発を行うのがメイン業務で

  • クライアントサイド:ユーザーに触れる部分を担当
  • サーバーサイド:サービスの裏側を担当
  • フルスタック:Web開発全般を担当

 
の2つに分かれています。

システム開発に関するプログラミングスキルの他、デザインスキルセキュリティに関する知識などが求められるポジションです。

どんなものを作るか

Webプログラマーは、ホームページからSNS、ショッピングサイトなどWeb上のあらゆるシステムを作ります。

クライアントサイドは、ショッピングサイトの外観から検索機能、カート機能などを担当し、サーバーサイドは個人情報の保守やデータ管理システムの構築を行います。

SNSでは、自分と関連性の高いユーザーを自動的にレコメンドしてくれる機能の実装や、周辺のおすすめ情報を表示する機能など、仕事内容は多岐に渡ります。

私たちが普段から活用するWeb関連のサービスや内部システムは、全てWebプログラマーが構築していると考えて良いでしょう。

ちなみにクライアントサイドを担当するWebプログラマーのことを「フロントエンド」と呼ぶこともあります。

求人サイトでフロントエンドと書かれている場合は、クライアントサイドのWebプログラマーということを覚えておきましょう。

Webサービスの制作案件は多岐に渡るため、フリーランスとして仕事をしていきたい方にもおすすめです。

よく使う言語

Webプログラマーが扱う言語はクライアントサイド、サーバーサイドによって異なります。

  • クライアントサイド:HTML/CSS、Java、JavaScript、PHP、Rubyなど
  • サーバーサイド:Java、C+、C++、Perl、PHP、Ruby、Python、Linuxなど

 
開発全般を担うフルスタックのWebプログラマーの場合は、クライアントサイド、サーバーサイドで扱う言語を網羅的に理解する必要があります。

中でもPHPRubyは多くの企業で採用されているため、スキル習得の優先度は高いと言えるでしょう。

平均年収

Webプログラマーの平均年収は以下のようになっています。

  • 20代:350万円
  • 30代:450万円
  • 40代:550万円

 
平均年収は就職する企業や、プログラマーとして扱える言語の種類によっても大きく変化します。

フルスタックを担当したり、大型案件を取り扱う大企業などの場合、年収も上がりやすい傾向にあるようです。

ゲーム系プログラマー

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2つ目はゲーム系プログラマーです。

名前の通り、ゲーム制作に携わるプログラマーで、SNSやスマホゲームなどの流行により需要の多い職業になっています。

任天堂、コナミ、カプコンなどの大企業から、個人での業務委託まで幅広い働き方に対応しているのも特徴です。

どんなものを作るか

ゲーム系プログラマーは、テレビ、SNS、スマホアプリなど幅広いゲームの制作に携わります。

依頼された仕様書に沿ってプログラムを完成させ、キャラクターの動きや効果音の設定などイメージ通りに動作するようにコードを書いていきます

キャラクターを人間らしい動きに設定するには、プログラミングスキルはもちろん数学物理学論理的思考能力などが必要です。

テクノロジーの進化によってゲームプログラマーの仕事量も増えています。

VRゲームでは構築するべきシステムの量も膨大で、1つのゲームを完成させるために大きなプロジェクトチームを組むことも少なくありません。

そのため、チームのメンバーと円滑にコミュニケーションが取れるスキルも重要になります。

ゲームが好きでプレイする側から制作側に携わってみたい方には最適な職業と言えるでしょう。

よく使う言語

ゲーム系プログラマーがに求められるプログラミング言語には以下のような言語があります。

  • C++
  • C#
  • Unity
  • JavaScript
  • Swift
  • Ruby

 
テレビゲームに用いられることが多い言語は「C++」です。

スマホゲーム関連では主に「C#」が活用されています。

ゲーム制作会社の求人ではC++やC#のスキルを習得していることが必須条件になっていることも珍しくありません。

就職を視野に入れてプログラミング言語を学習する際は、どのゲーム制作に携わりたりのかを明確にして的を絞った学習をすると良いでしょう。

平均年収

ゲーム系プログラマーの平均年収は以下のようになっています。

  • 20代:400万円
  • 30代:480万円
  • 40代:550万円

 
ゲーム系プログラマーは技術職であり専門職のため、平均年収も高めの傾向にあります。

ただし受託開発の企業か社内開発する企業かによっても年収は変化するので、企業を探す際は慎重に選ぶようにしましょう。

アプリケーションプログラマー

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3つ目はアプリケーションプログラマーです。

主にPCやスマホにインストールされるアプリの開発を担当します。

PCが安価になりスマホが普及するにつれ、様々なアプリが開発されるようになりました。

電子書籍のKindleやFacebook、Twitterなど多くのサービスがアプリをリリースしています。

使いやすいアプリを開発することで、世界中にシェアされる可能性もあるやりがいのある職業と言えるでしょう。

どんなものを作るか

アプリケーションプログラマーは、iPhoneやAndroidにインストールするネイティブアプリや、PCのブラウザ上で動作するWebアプリなどを開発します。

事業の運営に欠かせない会計ソフトや売上管理ソフトなど仕事の幅は非常に広いです。

近年ではPC、タブレット、スマホなど全てのデバイスで利用できるユニバーサルアプリも増えてきました。

ユーザーにサービスを身近に感じてもらうためには、オリジナルアプリの開発が最早必須になってきています。

そのため、今後もアプリケーションプログラマーは多くの企業で求められることが予想されます。

よく使う言語

アプリケーションプログラマーが扱うプログラミング言語には、以下のような言語があります。

  • Webアプリ:Java、C#、Python、Ruby、PHP
  • Androidアプリ:Java、Kotlin
  • iPhoneアプリ:Swift

 
アプリケーションプログラマーは、インストールするデバイスによって扱う言語が異なります。

例えば、iPhoneアプリの場合Appleが開発したSwiftというプログラミング言語を使用します。

開発環境にはMacが必須なのも特徴です。

アプリケーションプログラマーとして長期的に仕事を獲得していくには、複数のプログラミング言語に精通していることも大切です。

常に最新のプログラミング言語を学習する意識が求められるでしょう。

平均年収

アプリケーションプログラマーの平均年収は以下のようになっています。

  • 20代:380万円
  • 30代:480万円
  • 40代:580万円

 
アプリ開発は多くの企業で行われているため、企業の規模によって年収が変わりやすいです。

高度な技術を身につけて経験を積んでいくことで、年収アップに繋げることができるでしょう。

組み込み系システムプログラマー

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4つ目は組み込み系システムプログラマーです。

主に、家電製品や電子機器などを制御するためのプログラムの開発を行います。

生活の必需品から最先端デバイスまであらゆる機器の組み込み型システムを開発するため、仕事の幅も広い職業になっています。

デバイスの仕様に合わせてシステムをカスタマイズしていく応用力発想力が求められる仕事と言えるでしょう。

どんなものを作るか

組み込み系システムプログラマーが携わる仕事は多岐に渡ります。

  • 洗濯機
  • カーナビ
  • エアコン
  • スマホ
  • デジカメ
  • PC

 
上記はあくまでも一例です。

例えば、炊飯器の加熱機能を自動で制御するためのプログラムや、自動車の制御装置などに組み込まれるプログラムなど電子機器が正常かつ安全に動作するためのプログラムコードを書いていきます

近年ではIoT(インターネットオブシングス)の発展により、様々な物がインターネットと繋がって遠隔操作可能になってきました。

この動きは年々加速しているため、組み込み系システムプログラマーの需要も伸びていくことが予想されています。

よく使う言語

組み込み系システムプログラマーが扱うプログラミング言語には、以下のような言語があります。

  • C
  • C++
  • C#
  • Java
  • アセンブラ

 
数あるプログラミング言語の中でも、難易度が高いと言われるC言語Javaをメインに扱っているのが特徴的です。

これから組み込み系システムプログラマーに転身するためにプログラミング言語を学習したい方は、挫折するリスクを下げるためにプログラミングスクールの活用をおすすめします。

平均年収

組み込み系システムプログラマーの平均年収は660万円ほどとなっています。

扱えるプログラミング言語の種類や技術力、企業規模などによって大きく年収が変わるのが特徴です。

中小企業と大手企業では平均年収に100万円前後の差がつくことも珍しくありません。

テクノロジーの進化に合わせて様々な物にプログラムを組み込むことが予想されるため、応用力のある人材は高い給料を得ることもできるでしょう。

汎用系システムプログラマー

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5つ目は汎用系システムプログラマーです。

汎用系システムとは、膨大なデータを適切かつ安全に処理するためのメインフレームと呼ばれる大型コンピューターのシステム開発を担当します。

クライアントは大企業や政府機関などで、責任感の強い職業と言えるでしょう。

プログラマーの中でも特化した技術が求められるポジションで、他のコンピューターシステムとの互換性がなく、クローズドなシステムを構築するのが特徴です。

どんなものを作るか

汎用系システムプログラマーは、金融機関や保険会社などの顧客データベースのシステムを開発などに携わります。

膨大な個人データを管理し、瞬時に見つけ出すためには効率的なシステム開発が欠かせません。

年々コンピューターの性能は上がっており、大型のコンピューターからPCにシフトしているため、今後の需要の変化に注意が必要と言われています。

よく使う言語

汎用系システムプログラマーが扱うプログラミング言語には、以下のような言語があります。

  • COBOL
  • Java
  • FORTAN
  • RPG
  • PL/SQL
  • C

 
汎用系システムプログラマーで主に使用される言語はCOBOLです。

そのため、汎用系システムプログラマーになりたい方は、まずCOBOLの習得をおすすめします。

事務処理のシステム開発を得意とするCOBOLを身につけることで、汎用系システムプログラマーへの道のりも見えてきます。

次いでJavaFORTANなども活用されることの多いプログラミング言語になっています。

平均年収

汎用系システムプログラマーの平均年収は、以下のようになっています。

  • 20代:500万円
  • 30代:550万円
  • 40代:630万円

 
比較的古いCOBOLをメインに使用する汎用系システムプログラマーは、若手の人材が不足している傾向にあります。

そのため、即戦力を求めている企業では初年度の年収が高くなることもあるようです。

通信系プログラマー

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6つ目は通信系プログラマーです。

名前の通り通信に関するシステム開発を担当するプログラマーで、ネットワークに特化しているのが特徴です。

近年ではクラウド型のサービスも増えてきたため、今後も多方面で需要の多い職業と言えるでしょう。

高速インターネット回線である5Gのシェアが広がれば、システムの改変や修正などの仕事も沢山出てくることが予想できます。

ネットワークは今後も進化し続けるため、新しい技術への理解は必須になるはずです。

どんなものを作るか

通信系プログラマーは、Wi-Fiルーターやモデム、テレビ会議などの通信に関連した製品のプログラムを開発します。

社内で使用する人事・給与システムの開発も通信系プログラマーが担当しています。

通信系のソフトウェア開発や、映像データの送受信などを行う製品のシステム開発など、ネットワークに特化しながらも仕事の幅は広いのもポイントです。

よく使う言語

通信系プログラマーが扱うプログラミング言語には、以下のような言語があります。

  • C
  • C++
  • Java

 
ネットワークのシステム開発に特化しているため、開発に用いられるプログラミング言語も限られています。

使用するプログラミング言語は少ないものの、クラウド関連の知識を求められることも多いです。

プログラミング言語の習得と合わせて最新技術への対応も必須事項と言えるでしょう。

平均年収

通信系プログラマーの平均年収は、以下のようになっています。

  • 20代:500万円
  • 30代:600万円
  • 40代:800万円

 
通信系プログラマーは他分野のプログラマーと比較して高めになっています。

開発経験が豊富になり対応力に優れたプログラマーになることで、より高い年収を狙うことが可能です。

ただし、他分野のプログラマーと同様、企業規模や担当するシステムによって年収は異なることを覚えておきましょう。

オープン系プログラマー

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7つ目はオープン系プログラマーです。

汎用系システムと相反する特徴を持っています。

テクノロジーの進化によって高性能になってきたPCをベースにシステム開発を行い、導入コストの削減や常時アップデートが可能にしています。

複数のコンピューターを接続してシステムを構築するのが特徴です。

Webプログラマーと仕事内容がかぶることもあり、求人企業によっては「Web・オープン系プログラマー」として募集されることもあります。

どんなものを作るか

オープン系プログラマーは、店舗の顧客情報を保管するデータベースや、病院のデータベースなどを開発します。

患者の情報を確認できる電子カルテのシステムを開発するのもオープン系プログラマーの仕事です。

ネットワークに繋がった複数のPCで、データベースにアクセスできるようなシステムを作るのがメインになっており、顧客情報を適切に管理・変更できるようにコードを書いていきます。

よく使う言語

オープン系プログラマーで扱うプログラミング言語には、以下のような言語があります。

  • Java
  • JavaScript
  • PHP
  • Ruby
  • Python
  • C+
  • C#
  • VB.net

 
JavaPHPなどが主流になっていますが、RubyやPHPなどを用いて開発されることも増えてきました。

そのため、複数の言語に精通したプログラマーは需要も高くなりやすいと言えるでしょう。

平均年収

オープン系プログラマーの平均年収は、以下のようになっています。

  • 20代:480万円
  • 30代:520万円
  • 40代:680万円

 
オープン系プログラマーは、汎用系プログラマーと同じく若手の人材が不足しています。

もともと市場規模が小さいこともあり、将来性を考えると心配される声が上がっているのも事実です。

ただし汎用性の高いプログラミング言語をメインに扱っているため、他部門のプログラマーへ転身するなどキャリアチェンジがしやすいというメリットもあるでしょう。

まとめ

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各分野のプログラマーの特徴や平均年収を見てきました。

大きな開発案件では複数のプログラマーとやり取りをしながら作業を進めていくたため、コミュニケーション能力や協調性などの応用力も求められます。

プログラミングスキルを磨くのはもちろんですが、同時に人間力を極めていくことも重要です。

開発するシステムによって覚えるべきプログラミング言語は異なります。

挑戦したい分野や将来性などを考慮して、ぜひあなたに最適なプログラミング言語に挑戦してみてくださいね。

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