Fintechベンチャーとして、株式投資型クラウドファンディング「エメラダ・エクイティ」などを運営するエメラダ株式会社。今回は、同社でリードエンジニアを務める小林 悟史(こばやし さとし)氏へ、エメラダへの入社に至った経緯や、現在のやりがいを伺って来ました。

現在について

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-最初に、エメラダがどんなことをしている会社なのか、簡単にお聞きしてもよろしいでしょうか?

エメラダでは現在、2つのサービスを運営しています。1つが「エメラダ・バンク」というオンラインレンディングのサービス、もう1つが「エメラダ・エクイティ」という株式投資型クラウドファンディングのサービスです。

エメラダ・バンクは、成長企業に向けた融資サービスです。決算書からは見えない企業の成長性を評価し、銀行では対応できないような柔軟な返済パターンにも対応します。

これによって、企業の設備投資などを支援し、さらなる成長の後押しをしています。また、全ての申請をオンラインで完結させることができるので、一切の手間も必要ありません。

エメラダ・エクイティは、成長途中のベンチャー企業に個人投資家が投資できるサービスになっています。

ベンチャー企業は、すでに上場している企業に比べて安定しておらず、投資するにあたって不安という声や、いったいどの企業へ投資すればいいのかわからないという不安があると思いますが、エメラダ・エクイティの場合は、すでにベンチャー・キャピタルやエンジェル投資家が出資している企業へ投資することができるので、プロの目線で選ばれた投資先へ投資が可能です。

また、通常ベンチャー企業へ投資を行う場合、煩雑な手続きが多く発生するのですが、エメラダ・エクイティではこれらの煩雑な手続きは全てエメラダが代行しています。

– まさにテクノロジーを活用した金融ですね。その中で小林さまはどんなことをされているのでしょうか?

今お話しした2つのサービスに加えて、新たに「エメラダ・マーケットプレイス」というサービスを開発していて、多くの時間はそちらの開発に割いています。

– 今までエメラダで仕事をしてきたなかで、一番やりがいを感じたのはどんなところでしょうか?

金融のサービスを運営していくとなると、セキュリティも大事ですし、計算も絶対間違ってはけない部分も多いですし、安定稼働も求められ、サービスとして非常に高い水準を維持しなければいけない点は面白いと感じています。

長くフリーランスエンジニアをやっていた経験上、何かを作り上げて終わりという仕事が多かったので、高い水準で開発・運用し続けていくことや、より効率的に改善していくといったことは、個人的にもチャレンジングで面白いと思っています。

エメラダに参加するまで

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– 長くフリーランスをやっていたとおっしゃっていましたが、どのような経緯でエメラダに入社されたのでしょうか?

話は大学院まで遡って、本来私は2009年の3月に修士課程を修了して就職する予定だったのですが、まず3月に修士がとれなかったんですね。

– 大学が卒業できないはよく聞きますが、大学院は珍しいですね

そんなのあるの?ってよく言われます(笑)

未踏事業*1に採択されたとお聞きしていますが、タイミング的にはその頃でしょうか?

そうですね。未踏に応募したのはちょうどそのタイミングです。

内定もいただいていたのですが、その話も流れてしまって、あらためて就職活動をしている最中に、未踏の方が通過したので、しばらくは未踏の方でお金をもらいつつ、作りたいものを作ってみようかとうことで、一旦就職することは辞めました。

– 未踏の方では作曲支援のソフトを作っていたんですよね、なぜそれを作ろうと思ったのでしょうか?

大学院のプログラムの一つに、学生が企画したプロダクトを企業の人にサポートしてもらいながら作っていく、というプログラムがあったのですが、その時に私が提案したのが、web上で複数人が同時に1つの曲を編集できるサービスだったんです。

その時はそれを作って終わったのですが、私自身はそういったサービスって面白いなと思い続けていて、もっと色々やってみたいと考えていました。

その頃ちょうどボーカロイドが流行って、ニコニコ動画に素人がめちゃくちゃ高いクオリティの楽曲を投稿していたりして、プロじゃなくても曲が作れる。そしてそれをたくさんの人が聞いてくれるという時代だったので、もっとそこを後押しできるようなサービスとして、オープンソースソフトウェア指向型の作曲支援プラットフォームを提案しました。

– なるほど。そして、採択されてからはしばらく未踏の方に集中していたんですね

はい。プラス、当時つながっていた会社からフリーランスとして案件ももらいながら、開発の実績を作っていきました。

未踏の方の期間は9ヶ月なので、それ以降は完全にフリーランスとして活動していた形になります。

– そこからフリーランスとして仕事をしてきて、何を魅力に思ってエメラダに入社する流れになったのでしょうか?

フリーランスとして仕事をしていくのは本当に楽しかったのですが、フリーランスという性質上、どうしても何か作って納品したら終わり。という仕事が多いんですね。

そういった仕事をしていく中で、作って終わりではなく、そのあとの育てていく部分や、逆にもうちょっと上の「何を作るのか」を考えるようなフェーズにも挑戦してみたいなという気持ちが私の中で強まっていました。

– そこであらためて就職を考えた?

そうですね。明確に就職活動を始めたわけではないのですが、ちょうどその頃にエメラダの創業者の五嶋(ごとう)から声がかかって、最初はフリーランスとして開発の手伝いをするところから始まりました。

五嶋と私は大学院の頃の同級生だったのですが、五嶋と一緒に開発をしていくうちに、大学院の頃のわいわいと開発していた雰囲気と感覚が蘇ってきて、なんだか楽しくて(笑)

– 入社してしまおうかと

せっかくだし、社員になって会社を成長させていきたいなと思って、エメラダに入社したような流れです。

*1 未踏事業とは… 独創的なアイディアと技術、そしてこれらを活用する優れた能力を持つ、突出した若い人材を発掘・育成することを目的として、IPAが主催する取り組み。

数少ない、金融づくりに携われる会社

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– 小林さまから見て、エメラダで働く魅力はどんなところだと思いますか?

ゼロから金融のシステムを作っていくという経験は、他の企業ではなかなかできないことだと思います。

金融システムに関して、すでに動いているものを改修したり保守したりといった仕事は世の中にたくさんあるかと思いますが、証券業、貸金業などの金融システムを新たにゼロから作るレベルで開発していくということはほぼないので。

– 金融のサービスが新しく立ち上がるというのは、やはり少ないんですね

銀行業となると、数年に一度とかになりますね。

あとは、エメラダのエンジニア組織はできたてで、非常に早く柔軟に動けるので、ベンチャー企業を大きく動かしていく感覚は味わえると思いますし、技術者としてやりたいこともどんどんできます。

このあたりが、エメラダに来ていただく上で大きな魅力になるかと思います。

– 魅力を踏まえた上で、どういった方と一緒に働きたいと思っていらっしゃいますか?

今、社員として働いているエンジニアは私を含めて2人で、これから入って来る方は3人目とか4人目という根幹のメンバーになっていただく必要があるので、ある程度エンジニアとして基礎がしっかりしている方がいいと思っています。

具体的にいうと、開発をする上での根幹の理論を理解されている方。どこかでコンピューターの基礎をしっかり学ばれている方がいいと思っています。

また、開発者としても苦しい現場から楽しい現場までいろんなことを経験されている方に来てもらって、一緒にコアメンバーとして会社づくりをしていけたらと考えています。

目に見えるところから深く潜っていく

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– 最後に、これからプログラミングの勉強を始めよう、エンジニアを目指そうと思っている方々へ向けて、まずはこういうアクションから始めてみたらいいんじゃないかというのを教えていただければと思います

まず始めるという意味だと、Webやアプリといった、プログラムを組んですぐに結果が出るものからやってみるといいのかなと思います。

作った結果がすごく目に見えやすいし、Webに公開すれば人に見せることもできるので、そこもモチベーションになるかと。

– 例えば1機能ずつ作っていくようなことも?

そうですね。最初に始めるならそれで全然いいと思います。簡単なことからやっていくうちに、だんだんと自分がエンジニアに向いているか向いていないかもわかっていくと思います。簡単なことから始めて、どんどん深いことを知りたいと思うかどうか、そこから理論的な話に興味を持っていくかどうか。そこに興味を持てる人はエンジニアに向いていると思います。

そういったかたちで、表面からどんどん基礎のところに潜っていくのが、今から始める方には良いかと思います。

– 逆に、基礎の理論のところから勉強するのは難しいのでしょうか?

それこそ、今まで営業をやってこられた方とか、全く理系の分野に関わってこなかった人が、コンピューターの基礎とかネットワークの基礎の本を読んでも、眠くなってしまう人が大半だと思うので(笑)

そういう方は目に見えるところからやっていただいた方が面白いと感じやすいかと思います。

そうでなくて、プログラミングはやっていないけど、ある程度コンピューターに近い領域で学んでいた方とかであれば、理論から入っても面白いとは思います。

– ありがとうございました!

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