「適性」よりもプログラマーとして重要な「人間力」を鍛えよう
GEEK JOB編集部
エンジニアといえば、男性の仕事のようなイメージがありませんか?しかし近年は女性エンジニアも増えているんです!「エンジニアに転職したい」と考えている女性が気になる働く環境や育児との両立、未経験からの転職の仕方についてわかりやすく解説します。
「エンジニア」と聞くと男性の仕事のように考えられがちですが、近年、女性エンジニアが活躍している企業もたくさん出てきています。
今の仕事に満足していなかったり、IT業界の仕事に興味があったり。さらには「出産や子育てのことを考えたら今の会社で働き続けるのは難しい」といった理由から、エンジニアへの転職を目指す女性も少なくないでしょう。
働き方の自由度や年収の面でも、エンジニアはおすすめ。未経験からでも挑戦できる職種なので、文系出身でも安心してください。
今回は、女性がエンジニアに転職するメリットや、企業探しのポイント、未経験から転職する方法についてお伝えします。
「ウーマノミクス」という言葉をご存知でしょうか?これは、「ウーマン(女性)」と「エコノミクス(経済)」を組み合わせた造語で、ゴールドマン・サックス証券のキャシー松井氏によって提唱されたもの。
女性の就業率を向上させたり、女性リーダーを増やしたりすることによって、日本経済が上向きになる可能性があるという考え方です。
このウーマノミクスを受けて、女性の就職支援に取り組む自治体が出てきたり、女性の活躍を応援するプロジェクトが立ち上がったりしています。
政府の女性活躍推進法と合わせて、今は女性を積極的に採用している企業が増えているのです。
エンジニアという職種だけで見てみても、近年、女性の割合は増加傾向にあります。
一般社団法人 情報サービス産業協会が出している「2018年 情報サービス産業 基本統計調査」によると、ITエンジニアとして働く人の男女比は、男性80.7%、女性19.3%とのこと。
女性の割合は、前年が16.4%、さらにその前の年が13.1%となっていますので、年々女性エンジニアは増加しているのです。
全体としてはまだ女性のほうが少ないものの、これからますます女性エンジニアの割合が増えていくと考えられます。
女性の活躍を推進する動きは国内全体で大きくなっています。今後、女性の働きやすさを考慮した企業も増えていき、さらに男女差は縮んでいくでしょう。
エンジニアの仕事は、パソコンに向かって作業をするだけでなく、人とコミュニケーションを取りながら進めていかなければなりません。
その際に、女性ならではの気配り思いやりが、円滑なコミュニケーションの役に立ちます。
また、膨大なシステムを構築する際は、細部のちょっとしたミスや不備がトラブルの元に。そこで細かい部分に気がつく女性の目線が活きる場合もあります。
IT業界での業務には男女差がありませんし、「女性だから意識しなければならない」ということもないのですが、逆に女性目線を上手く使うことで、より良い結果に結びつくこともあるのです。
残業時間が長く、夜遅くまで帰れない…といったイメージのあるIT業界ですが、実は残業時間は減少してきています。
厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、IT業界(情報通信業)の月間残業時間は12時間となっており、全産業の平均13時間に比べてやや少ない結果に。
また職種別に見てみても、残業時間はシステムエンジニアが16時間、プログラマーが15時間。10年前のデータでは、システムエンジニアが22時間、プログラマーが20時間となっていますので、急激に減ってきていることがわかります。
労働環境が悪いと思われがちな業界ですが、労働環境が改善された結果、女性でも働きやすい環境に変化しています。
休日出勤が多そうなイメージのIT業界ですが、「平成30年就労条件総合調査」によると、IT業界(情報通信業)の年間休日総数は119.8日と、他業界に比べて多めであることがわかります。
電気やガスなどインフラ業界の120.9日に次いで、2番目に休日が多い業界となっていますので「休めない」ということはないでしょう。
システムの入れ替え作業などで休日出勤が必要な場合や、納期が近づいていて休日にも仕事をしなければいけない状況はありえますが、そのぶん代休を取ることもできます。
基本的にはカレンダー通り休日を取ることもできますし、人より多く働かなければいけないということは決してありません。
労働環境は一昔前に比べて非常によくなっている上、給与も平均より高めの傾向にあるという嬉しさも。
「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、情報通信業における女性の平均月収は約30万5千円。これは、女性だけで見たときに他業界に比べてもっとも高い数字になっています。
具体的な職種でいえば、システムエンジニアの女性平均給与が約31万3千円、プログラマーだと約27万円。こちらも、他の職種を合わせた平均値より上です。
「しっかり稼ぎたい」と考えている女性や、今より給与の高い仕事に就きたいと考えている女性こそ、エンジニアを目指してみてはどうでしょうか。
女性が転職を考えたとき、やはり気になるのは「子供を産んだあとも働けるかどうか」ではないでしょうか。男女平等な社会になりつつあるとはいえ、女性が子供を産むことに変わりはありません。
「出産を機に仕事を辞めたくはない」と思うものの、その仕事と育児とを両立できるかどうか、不安に思うかもしれません。
そんな方こそ、エンジニアがおすすめ。実は、エンジニアは育児との両立もしやすい仕事なんです。
IT業界は業界自体がまだ新しく、働く人の平均年齢が若いこともあって、柔軟な働き方が認められている企業が多くあります。
そのため、家でほとんどの仕事を行えるリモートワークを取り入れている企業や、時短勤務に対応している企業もあるので、出産して子育てをするようになってからも安心して働くことができます。
プログラミングやシステム開発は、プロジェクトとして行うため全て一人で完結できるわけではないのですが、パソコンとインターネット、そして開発環境が揃っていればリモートワークも可能。
自宅で子育てしながら仕事を続けることもできるんです。
システムエンジニアやプログラマーなどITエンジニアの仕事は、一度職場を離れたとしても、スキルがあれば復帰することが可能です。
転職をする場合でも、その業務の経験があれば優遇されることもありますし、ブランクがあってもまた仕事に就きやすい職種と言えるでしょう。
そのため、出産や育児で長い休暇を取ったとしても、また職場に戻って通常通り仕事をすることができます。
出産などを機に一度会社を辞めたとしても、転職先を見つけやすいのが特徴。ライフイベントの多い女性にとっては魅力的な職種なのです。
最近は、フリーランスのエンジニアとして働く人も多く出てきています。企業に所属せずとも、プロジェクト単位で仕事を請けることが可能なのです。
フリーランスであれば、働く時間や働く場所、仕事の量を自分でコントロールできるようになります。
仕事を減らしたいタイミングがあれば、自分に負担のない範囲で仕事を受注して働くことだってできます。
サイト制作などの仕事であれば、クラウドソーシングサイトで受注することもできるので、好きなときに好きな仕事を選んで請けるということも可能。
就職する以外の働き方も選べるという点も、エンジニアのメリットのひとつなのです。
「エンジニアになろう」と思ったら、まず求人をチェックしようと考えるでしょう。しかし求人探しにおいては、勤務形態や制度などチェックしておきたいポイントがいくつかあります。
転職してから後悔しないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
今後出産や子育てを考えているなら、時短勤務と育児休暇の制度が整備されている企業かどうかを必ずチェックしましょう。
女性向けの求人であれば特に、勤務形態などの欄に記載があると思いますので、必ず確認してください。
厚生労働省が実施している「えるぼし認定」や「くるみん認定」を取得している企業であれば、よりしっかりとしたサポート体制や活躍体制が整っていると考えられます。
えるぼし認定は、女性の活躍を推進しているかどうか、くるみん認定は、子育てサポートを行なっているかどうかを、一定基準に基づいて認定しているもの。
働く女性を応援している企業であるかどうかは、その後の働きやすさにつながってきますので、事前に調べておくようにしましょう。
時短勤務や育児休暇が取れるかどうかとは別に、リモートワークが可能かどうかもチェックが必要です。
多くの仕事は、会社に出社してそこで働くことが前提とされています。エンジニアの仕事も例外ではありません。
プロジェクトとして複数人でチームを組んで進める場合も多く、必ずしも全ての仕事を在宅で行えるとは限らないのです。
エンジニア職と一口に言っても、リモートワークを認めていない会社だってあります。また、条件付きでリモートワーク可という場合もあります。
もし在宅で仕事することを希望しているなら、リモートワークに関する制度があるかどうか、またどのような条件下でリモートワークが可能なのかを調べておくことが大切です。
「エンジニアを目指したい」「転職したい」と思っても、エンジニアとして働いた経験がない場合はどうしたらいいのか迷うかもしれません。
ですが、未経験の今からでもエンジニアになることは可能です。
「ブログくらいは書いたことがあるけど、本格的なプログラミングは経験がないし、そのような仕事をしたこともない」という方が、どうやってエンジニアになればいいのかお伝えします。
エンジニアの仕事は、まずスキルが第一です。プログラマーであれば、作りたいものに合わせてプログラミング言語を学ぶところからスタート。
今は、わかりやすく解説された本も出ていますし、オンライン動画で学ぶことができるサイトなどもあります。
まずは独学でプログラミング言語を身につけ、成果物を作ってみましょう。
転職では、成果物を掲載したポートフォリオの提出が求められる場合があります。求められていなくても、ポートフォリオを見せることで自分のスキルをアピールすることもできます。
成果物を出すことができれば、全くの未経験に比べて選べる求人の数も増えるので、まずはなにかひとつ作ってみるところから始めてみましょう。
転職エージェントによっては、未経験OKの求人を多く取り扱っていますので、そのようなエージェントを利用するのもひとつの手です。
自分で転職サイトを使って求人を探してもいいのですが、未経験OKで理想とする職場を見つけるのはなかなか難しいもの。転職エージェントであれば自分の希望と合った企業を紹介してもらえるというメリットがあります。
まずは転職エージェントに登録し、そこで相談してみるのが、未経験からエンジニアへ転職するための近道かもしれません。
未経験での転職でもっとも重要なスキルであるプログラミング言語の習得は、独学でもできますが、プログラミングスクールに通うほうがより効率的です。
作りたいものや習得したい言語がはっきりしていても、学習中につまずく場面はたびたび出てきます。
そんなとき、つまずいたポイントを教えてもらえる環境があったり、アドバイスをくれる現役エンジニアの先輩がいたりすれば、学習スピードはぐんと早くなります。
一緒に学ぶ仲間がいることで挫折を回避することもできますし、もっとも大切な「学ぶモチベーション」を維持するためにもスクールは有効な手段です。
「GEEK JOB」では、20代の方なら無料でプログラミングを学ぶことができ、就職サポートも行なっています。最短一ヶ月で転職することも可能。
「独学で始めたけどつまずいてしまった」「とにかく効率よく勉強して転職したい」と考えているなら、GEEK JOBなどのプログラミングスクールをぜひ利用してみてください。